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高齢者の食事の傾向!食物繊維やタンパク質が大切?

高齢者の食事は、体調の変化にあわせて、メニューや食材選び、水分補給などを見直すことが必要です。

噛む力や飲み込む力が弱くなったり、運動量が減り食欲がなくなったりすると、低栄養の原因につながることがあります。

そのため、食物繊維やタンパク質の摂れる食事を心がけましょう。
本記事では、高齢者の食事について、必ず摂り入れたい食物繊維とタンパク質について解説します。

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高齢者の食事の傾向

高齢者の食事は、からだの衰えにあわせて変えて行く必要があります。

噛む力や飲み込む力が弱くなっている方や、環境の変化に伴い食事療法が必要な方は、食べやすい調理法と栄養バランスを考えて実践しましょう。

噛む力や飲み込む力が弱くなる

高齢になると、噛む力や飲み込む力が弱まり、今まで通りの食事がしづらくなってきます

噛む力が弱まる最も大きな原因は、歯の衰えです。歯の治療や予防を怠ると、虫歯や歯周病で歯が抜けてしまいます。

すると、噛むことが難しくなり、歯の周りの筋肉も弱まっていきます。
噛む力が弱まると、肉や魚、野菜などの噛み応えのある食材を避けるようになります。

食物繊維とタンパク質が不足して、低栄養の問題が起こります

 

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栄養が偏りやすくなる

高齢者の低栄養は、筋力の低下、感染症リスク、傷の治りが悪くなる、疲れやすく活力がなくなるなど、さまざまな体調不良が起こりやすくなります。また、高齢者が体調不良になると、精神面が弱まり、認知機能などにも影響が出てきます。
低栄養の原因は、家にいる時間が増えて運動不足になったり、加工品を食べる回数が増えて偏食しがちになったり、コミュニケーションの機会が減ることによるストレスなど、高齢者ならではの環境の変化が影響しています。

 

【関連記事】高齢者に多い「低栄養」とは?症状やケア方法を紹介

高齢者の食事に食物繊維が大切?

高齢者の食事で不足しがちなのが食物繊維です。

食物繊維は便秘の改善や、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果、コレステロール値の低下・高血圧を予防する効果があります。

また、低カロリーで肥満の予防や、食後の血糖値の上昇を抑える効果もあることから、糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果的です。
食物繊維が摂れる食材は、米、豆類、いも類、野菜、果物、きのこ類、海藻類です。

高齢者には食べやすく・噛みやすい調理法で、食物繊維を摂れるようにメニューを工夫しましょう。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準/2020年版」では、一日あたりの目標量を18〜64歳で男性21g以上、女性18g以上と設定しています。
また、体感でわかる食物繊維の必要量は、1日1回、規則正しく排便があることです。

高齢者で便秘をしがちの方は、食物繊維の摂取量について見直すことをおすすめします。

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高齢者の食事に必ず取り入れたいタンパク質

タンパク質が不足すると、「フレイル」状態になりやすくなります。

フレイルとは、加齢により心身が老い衰えている状態のことです。病気ではないものの、筋力や心身の活力が低下してしまい、健康と要介護の間の状態になります。

この状態が悪化すると、自分で歩けなくなるほどに衰退してしまいます。

高齢者のフレイル予防の一つに、バランスの取れた食事をしっかりととることが挙げられます。

特に、タンパク質を摂ることが重要です。

厚生労働省が推奨しているタンパク質の摂取量は、50〜64歳の男性103〜148g/女性79~113g。65〜74歳の男性103〜148g/女性79〜105gです。

タンパク質を多く含む食品

タンパク質を多く含む食材は、肉、魚、卵、大豆、乳製品です。肉、魚、卵、乳製品の動物性タンパク質には、人の体内では生成できない「必須アミノ酸」が含まれています。

必須アミノ酸の欠乏は、低栄養になりやすく、ストレスや疲れが溜まり、睡眠にも影響します。

高齢者になると食べにくくなる食材もあるため、比較的食べやすいひき肉や白身魚を使い、調理法にとろみや刻みなどを摂り入れて、食事がしやすくなるように工夫しましょう。

動物性タンパク質のほかに、栄養価の高い大豆料理も積極的に摂り入れましょう。

大豆には、脂質、炭水化物、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が含まれています。

また、大豆に含まれているイソフラボンは、認知症の予防や、ホルモンバランスを整える効果などがあり、高齢者のフレイル予防にもおすすめの食材です。

乳製品については、良質なカルシウムとタンパク質が含まれているので、骨の衰えを防ぐためにも効果的です。

牛乳、ヨーグルト、チーズなどの単品以外にも、シチューやパスタ、サンドイッチなど、メニューに加えて調理すると、高齢者の栄養の偏りを改善できます。

参考までに、タンパク質を多く含む食品をご紹介します。(100gあたり)

  • ゼラチン(豚肉のコラーゲンなど):87.6g
  • 鶏ささみ:23.0g
  • 豚ロース:19.3g
  • うなぎ:23g
  • さけ:22.3g
  • 金目鯛:17.8g
  • まだら:17.6g
  • サンマ:18.5g
  • かまぼこ:12.1g
  • ゆで卵:12.9g
  • きな粉35.5g
  • 納豆:16.5g
  • 豆腐:4.9g
  • 豆乳:3.6g
  • オートミール:13.7g
  • 食パン:8.9g
  • パルメザンチーズ:44.0g
  • プロセスチーズ:23.0g
  • ヨーグルト:4.3g

 

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高齢者の食事に食物繊維とタンパク質を摂り入れましょう

食物繊維は、整腸作用や生活習慣病の予防などに効果的です。

タンパク質は筋肉の衰えを抑えて、認知症機能の低下を防ぐために重要な栄養素です。

いずれも高齢者に欠かせない栄養素のため、日々の食事のメニューにバランスよく摂り入れることを心がけましょう。
また、高齢者の方が食べやすいようにとろみや刻み調理などで工夫すると、食欲も出て、健康づくりに繋がります。

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